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川の様子を見に行ってます。

RubyKaigi 2013 で "The Pragmatic Glitch" というタイトルの LT をしました。

先週末お台場で開催された RubyKaigi 2013 のライトニングトークセッションにて、The Pragmatic Glitch というタイトルで LT をしました。 タイトルの通りグリッチの話です。

スライドはこんな感じです。

RubyKaigi 2013 の LT は英語で発表することになっていたので非常に緊張していたのですが、数年前から関心あるトピックであるグリッチのエッセンスを発表できてよかったです。

RubyKaigi におけるグリッチといえば、2011年の日本Ruby会議2011における ucnv さんの発表である Visual Glitch, using Ruby でかなりの部分が語られているので、今回は背景的な話は割愛し、タイトルに示すように実用的 (pragmatic) で初学者でも比較的簡単にグリッチを作ることができる方法を紹介しました。

何人か、実際に試してみたという声も聞けて、個人的な目的は達成されたつもりでいます。

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おまけ:リファレンス

更にグリッチについて学びたい方々に対していくつかのリファレンスを用意しました。

  • Iman Moradi et al. Glitch: Designing Imperfection. Mark Batty Publisher, 2009.

ヴィジュアルグリッチについての (ほぼ唯一の) 作品集。一般的なグリッチの体系について学べます。

Glitch: Designing Imperfection

Glitch: Designing Imperfection

  • 作者: Iman Moradi,Ant Scott,Joe Gilmore,Christopher Murphy
  • 出版社/メーカー: Mark Batty Publisher
  • 発売日: 2009/09/16
  • メディア: ハードカバー
  • 購入: 1人 クリック: 60回
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本文中にも紹介した2011年のRuby会議での発表。グリッチの基本的概念から主に datamoshing といわれる手法による動画を破壊する手法についてのトークです。 講演中に言及された (グリッチのためのライブラリであるところの) Photoshop はいつ公開されるのを未だに心待ちにしています。

  • Rosa Menkman. The Glitch Moment(um). Network Notebooks 04, Institute of Network Cultures, Amsterdam, 2011. ISBN: 978-90-816021-6-7.

グリッチの技術的・文化的背景についてかなり詳細に記述されている文献。面白い。絶対読むべき文献なのに存在に気づいたのは RubyKaigi の2週間くらいまえで、あまりしっかり読まずに発表に臨んでしまいました。 著者の Rosa Menkman さんはグリッチ界隈ではかなり有名な人 (彼女の Vimeo は強くお薦めです) なのですが、普段何している人なのですかね。

あと、オペラシティの ICC で来年3月まで開催されているICC オープンスペース2013 で画像グリッチをテーマにした ucnv さんの作品が展示されています。

内覧会で観せてもらったのですが非常に楽しい作品でした。 お薦めです。